緊急アピール: <韓国での強制退去とこれ以上の死者を食い止めるために>

韓国での再開発計画に抗議する住民に、警察特殊部隊が 強制退去しようとして、住民5人、警官1人が死亡した 事件への抗議と調査、再開発計画の見直しを求める、国際署名運動 

 署名: 1月30日正午まで
 抗議メッセージ:2月中旬まで

署名と支援メッセージを下記メルアドまで送ってください。
文書を出したグループ=Sarangbang Group for Human Rights humanrights@sarangbang.or.kr

(参考)事件関連の写真とビデオのある韓国語サイト
http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/334235.html

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緊急アピール: <韓国での強制退去とこれ以上の死者を食い止めるために>

(要旨) 韓国ソウル市Yongsan-Guにて2月に始まる再開発のため 強制退去させられることになる人々など50人が抗議のため、 前日から籠もっていた古いビルに、何の事前通告もなく、 1月20日午前6時、1,500人の警察特殊部隊が派遣され 対テロ作戦を行った際に発火が起こり、抗議者5人と警官1人が死亡。 (訳注:直接の死因は同文からは不明)

抗議活動開始から24時間も経たないうちに、対テロ任務の 特殊部隊が派遣されるのは、韓国でも非常にまれであるが、 保守政権が復活して以来、警察は抗議活動の取り締まりにおいて 暴力を使用することが多くなっている。そのような背景で、 今回の事件が生じた。市民活動組織からなる事実究明員会が 調査を行っているが、政府は速やかな事態収拾を図ろうとして いる。

なお、強制退去させられた者は、補償費をもらっておらず、 代替居住施設も提供されていない。

      • <声明>----

我々は韓国政府に対し、強制退去の犠牲者を保護し、今回の事件 への徹底究明を行い、死者を出した責任のある者への処分を求める。

我々は、居住権を確保するため抗議して亡くなった方達の安らかな眠りを祈る。 これらの死に関し哀しみと怒りを持って、遺族に哀悼の意を捧げる。 我々は尊厳をもって生きることへの要求が死に変えられてしまったことの現実に やり場のない気持ちを感じつつ、政権に反対する遺族と他の人々たちを支援する。

我々はこの事件の根底に、韓国での土地再開発進行の問題があり、さらに それが公的権力を専横して過度に行使することに起因しているという事実 に注目する。我々は韓国政府が、強制退去に抗議して居住権を守ろうとした、 自国の市民を攻撃したことを遺憾とする。

特殊部隊派遣は、市民をテロリスト集団としてレッテルを貼る行為であり、 それは、市民権を敬い守るという、国家の義務に反するものである。 その上政府は、事態収拾を急ぎ、遺族の同意もなく死者の遺体解剖を行った ことで、自らの公正さと市民の信頼を損なった。

我々は遺族に謝罪し、今後同様な事件が起こるのを阻止する対策を取るよう、 政府に求める。我々は今回の事件の責任を、ソウル警察長官Seokgi Kim, 公共行政保安省大臣Sehoon Won, Yongsan-Gu自治体首長Jangkyu Park, Yong-san警察署長Dongsan Baekに求める。

我々は、土地再開発計画の目的が居住権の向上に基づくべきであること ことを確認する。我々は、韓国での土地再開発が、国際人権法に基づく 手段に従うよりはむしろ、建設会社のような、一部野企業の利益獲得手段 となったことを懸念する。

国際人権法の観点では、強制退去は明らかに人権侵害である。韓国政府は ICESCR(International Covenant on Economic, Social and Cultural Rights ) 署名国として、強制退去を阻止する方法を採るべき立場でありながら、 居住権を実現しようとした市民に対し、自ら警察の特殊部隊を導入し、 その結果5人の市民とひとりの警官の死亡を招いた。

韓国内のいくつかの人権団体によれば、土地再開発計画区域の住人による 適切な保護と交渉に関するこの一年間の要求は、Yongsan-Gu 役所により 拒否された。住民は再居住計画の作成を数度以来したが、何の解答も 得られなかった。強制退去を目前にし、絶望のあまり、これらの住民は 抗議活動を行い、命を失うことになった。

我々は韓国政府に対し、住民に保護を提供せず、また市民の参加を保証しない、 どのような土地再開発計画をも見直すことを求める。

韓国で事件の完全究明と責任者の処罰を求める人々に対し、支援と連帯を 送りつつ、我々は以下のことを求める。

・公正で徹底した調査を確実にするため、事件調査過程に市民団体の参加を保証する
・事件の責任者の処罰
・現在進行中の再開発計画で住民の居住権を保証しないものの見直し
・住居を人権のひとつとみなし、居住権を保証すること

皆様にお願い:抗議メッセージを以下のアドレスに送って下さい。
・Myung-bak Lee, the president of South Korea
 http://www.bluehouse.go.kr/kr/index.php



 1 Sejongno Jonno gu
 Seoul Korea(110-820)
 Tel +822-730-5800
 Fax: +822-770-4943/+822-770-2440


・Sehoon Won, the minister of the Ministry of Public Administration
 and Security
 http://www.mopas.go.kr
 Tel +822-2100-3000
 Fax: +822-2100-4001


・Seokgi Kim, the head of the Seoul Police
 http://www.smpa.go.kr
 Tel +822-720-3993
 Fax: +822-754-7000


・Sehoon Oh, the Mayor of Seoul (Metropolis)
 http://www.seoul.go.kr
 Tel: +822-731-6060
 Fax +822-737-8688


・Jangkyu Park, the head of the Yongsan-Gu Office
 http://www.yongsan.seoul.kr
 Tel: +822-710-3333
 Fax +822-718-0333